まえがみをきろう

ただのOLのただの備忘録

原作との相違点覚え書き+東京公演を終えて〜モリミュOp.2

 

 

無事に東京公演全日程が終了した。

 

 

最高の千秋楽でしたね。。。

平野良さん(シャーロック)が挨拶で、「この先演劇というものがどのように変わっていくか。自分の演劇人生において“第二の人生”の始まりになった」というようなことを仰っていて(めっちゃうろ覚え)、本当にこの言葉を聞いて、歴史に残る瞬間の当事者になっているんだなと改めて感じました。

 

 

さて、東京公演が無事終わったということでタイトルの通り。原作との相違点を気づいたものを覚えている範囲でだけ書き残します。あくまで備忘録です。おそらくこれ以外にもあったりなかったりするとは思いますが、ご了承ください。

 

※注意※ まじで私が思ったままに書いてるので、抽象度がまちまち。あと舞台化っていう特性上そこは変えるよねみたいなところは流してたりもします。

 

 

◆第一楽章『バスカヴィル家の狩り』
  • 言わずもがなルイス

言わずもがなすぎて。バスカヴィルの作戦決行前の話。既に前作でルイスとウィリアムの絆が描かれているので、「僕にもその気持ち(フレッドの葛藤)わかります。でも兄さんは…」ってドヤるのかわいいね。

 

  • 全体的に猟奇的な描写が控えめ

ホルマリン漬けの生首とかね…。バスカヴィル殺しのシーン、舞台では頭蓋骨が積み上げられてる背景が写されてるだけになってたんだけど、それに物足りなさを感じたのは私だけではないはず。原作読んだ方ならわかるかと思いますが、実はあの兄妹の生首に名付けられた「アガペー」が好きだったりもする。孤児の兄妹愛とウィリアム・ルイスの兄弟愛がかかっているような気がして。

 

  • ウィリアムがシーってやらない

 背後からバスカヴィルに近づいていくシーン。見逃してただけか日による可能性もあるけど、少なくとも私が見た回では一度もやってないはず…?ここ、漫画では1コマだしセリフも何もないんだけど、ウィリアムの天使(の皮かぶった悪魔)の様な笑顔が好きなので見たかった。見たかった…。

 

「派手に殺しちゃったけど後処理どうする?」という話の流れで。マイクロフト長官の人物紹介やアルバートとの関係性提示への繋げ方がうまい!原作では「遺族は内密に処理するだろうからそのままでいいさ」というだけでしたが、+αの要素を入れて極々自然にその後の展開に繋げる西森さんの技術すごいなあ。

 

 

◆第二楽章『二人の探偵』
  • レストレード警部がフライパンを持って登場

それはそう。

 

  • 列車にモラン・フレッドがいる

原作ではウィリアムとルイスが2人でいたところ、ガンギマリなシャーロックに絡まれるというシーン。(ガンギマリは語弊がありすぎる)ミュージカルではしれっとモランとフレッドも参加していた。最初はちょっと違和感だったけど、むしろいいんじゃないかと思う。♪シャーロック・ホームズ〜とか、♪こいつなにかを勘付いているのか〜とか、ルイス1人だけではできない表現で、緊張感ましましになって面白かったので。あとここのルイス、シャーロックに背もたれにされててかわいそかわいい。

 

  • 「リアム…あー、リアム?」

これ、何かというとシャーロックが初めてウィリアムを「リアム」と呼ぶシーンなんだけど、初日あたりの時は何回か言い直してなかった…?(もちろん原作ではされていない描写。最近の公演は違うのでこれはまじの幻覚だったかもしれない…)なんかこう、初めて呼ぶ名前を自分の中に落とし込んでるというか、その呼称を自分のものにしようとしてるというか。シャーロックかわいいな〜と思った瞬間だったな。

 

 

  • 「今度メシでも食おうぜ教授」

このセリフ、原作では(ウィリアムが)ウインクとかしちゃってもっと軽い感じじゃなかった?!現実世界だったら絶対実現しないだろっていう社交辞令あるある的な軽さがあった気がする(個人の感想です)んだけど、めっっっちゃ意味あり気に言うじゃん、ひらりょシャーロック…。これはop3で『一人の学生』(原作8巻)がモリミュで来るフラグでしょうか…?だったらいいなあ………。

 

  • 「電車に飛び乗った甲斐があったよ♪」

まじ?!かわいいなウィリアム。

 

 

◆第三楽章『大英帝国の醜聞』

この話がいちばん原作と乖離していた。やや詰め込みすぎな気もしたけど、最終うまいことまとまってたのでさすが西森さんだなあと思いました。

 

  • 首に直接ネクタイを巻くシャーロック

これは原作との相違というか、ただ私が既視感を覚えただけ…。某文豪が過ってしまった。

 

  • STOPが下着ではなく洋服

アイリーン宅潜入中、ジョンに作戦中止を伝えようとするシーン。原作では引き出しから下着が飛び出してきたけど、演出上それはそうなる。下着をかぶるシャーロックを見たくなかったかと言われると嘘になるが………。

 

  • ハドソンさんVSアイリーンの後ろで必死にシャーロックを止めようとするジョン

かわいい!シャーロックが「服貸してやって」って言ってるときのジョンがとてもかわいい。「おい!シャーロック!だめだそんな言い方!ほらー!(あちゃー)」みたいな。推理はわからないけど人の機微はわかる男なんだよねジョンは。

あとここ総じてハドソンさん(と愉快な仲間たち)がはちゃめちゃにかわいい。

「無いけどある」哲学を感じますね…。

 

これ、原作ではこういう描写なかったと思うんですけど、前作の『シャーロック・ホームズの研究』でシャーロックを試したみたいに、モリアーティ側が「アイリーンは仲間になるに相応しいか否か見定めてた」って解釈であってますか?それで、あのテムズ川のシーンで合格と判断した、とそういう捉え方でいいんですかね?

って考えるとなんか意外なような、でも原作の補完としてはしっくり来るような…。

 

  • マスカレードと並行して進むロリンソン殺し

この辺はもう流石すぎましたね…。原作ではさらっと触れる程度のロリンソン殺しを、マスカレードとがっつり並行して進める脚本の技術と、そこにドン・ジョバンニを絡めるセンスに脱帽。前作ではダブリン殺しをシェイクスピアに絡めたり、もう、その、ミュージカル化ならではのアレンジが神業すぎる…。キーワードも“ベラドンナ花言葉”だったりして、美しくも残酷な魅せ方がめちゃくちゃ作品の色とあってる。歌おう闇のオペラを………。

 

  • さらに同時に進むモランの過去編

原作『黄金の軍隊を持つ男』がまさかここで出てくるとは思わなかった…!話の流れも部下の名前も違うので正確にはけっこう違う話ではあるんだけど“モラン隊長”が出てきたのがとてもエモかった。

 

  • 221B爆破にレストレード警部がいる

出番が増えたのは良いことだ。話の流れで警部も文書の内容を知ってしまったけど、これ大丈夫なのかな…?仮にもヤードの人間なのに。まあレストレード警部だからいっか。

 

  • 全ての真相に気付いたシャーロック

アイリーンが死んだとジョンに告げられてから、手紙を燃やすまでのこのシーン。原作ではここまではっきり真相を言ってないんだよね。それはそれで絵で魅せる漫画の魅力だと思うし、読解力のない私はミュージカルで初めてそういうことか!と気付いたりもしたけど。

とにかく最後のウィリアムとシャーロックが良すぎる。「Catch  me if you can」がまたここで来るとは思わないじゃないですか…。この先の物語を知っている身としては胸が張り裂けそうな思いです…。

 

 

あ、あとこれは原作とは関係ないんだけど、当然のことながら椅子は浮き上がらないですね。

 

 

◆東京公演を終えて

(これ絶対みなさまに共感いただけると思うのですが…)

休演日明けの進化やばくないですか?

どうしたの、何があったの……。いや、原因は十中八九これだと思うんですけど、

にしてもすごい変化にびっくりしちゃった…。最新号でキーになってるウィリアム、ルイス、フレッドは本当に変わった。特にウィリアム。なんかこの人今にも死んじゃいそうじゃなかった…?鈴木勝吾さんのツイートを見る限り最新話を見ていろいろ思うことがあったようで、それを受けてのお芝居の進化がすごく現れていた。具体的にどうなったとかは言葉にできないんだけど、今まで“真の強さ”が前面に出ていたところが、よりエモーショナルになったというか、より儚げになったというか、そんな感じだろうか…。

アニメ化前なのに何言ってんだという感じだけど、ちょっとすでに斉藤壮馬さんみもあった気がする。まだモリアニの声出てないから完全に私の中のイマジナリーウィリアム(cv斉藤壮馬)と照らし合わせてなんだけども。なぜだろう…。

 

 

 

 

 

そういえば公式から天才の動画が出たので全人類見てください。

これは多分ゲネ?今はこの何倍も進化してる。

 

 

京都公演も無事に勝ち取れますように!