まえがみをきろう

ただのOLのただの備忘録

朗読劇とは?〜リーディングステージ『法廷の王様』感想

 

 

半年越しにこの舞台が見れた奇跡。

 

 

本来なら2月27日に初日を迎えるはずだったこの舞台、その本番当日、開演の数時間前に中止が発表されたんですよね。Twitterで見てた感じ、遠方から東京に向かっていた人も結構いたはず。

このくらいの時期からバタバタ色んな舞台がなくなっていって、長い長いエンタメ自粛期間に入ったわけでしたが…。

 

ともあれ、半年後こうやって無事に公演ができたことは、毎度毎度書いてるけど本当に奇跡だなあと思います。

朗読劇という形態+比較的少ない公演数+2月時点である程度稽古をしていた、というのも不幸中の幸いだったのかもしれません。

ああ、よかったなあ…。

 

 

以下、ネタバレ含む感想です。

 

 

これは朗読劇…?

ほぼストレートプレイでは…?

 

というのが初見の感想でした。

いやそもそも朗読劇を見た経験というのがあまりなく、知見に乏しいというのはそうなんですが…。

この自粛期間中は配信での朗読劇が盛んだったのでちょこちょこ見てはいましたが、生の朗読劇を見たのはいつぶりだろう。

記憶を思い返してみると、今回の主演、荒牧慶彦さん(霧島役)が過去に出演されていた『雲は湧き、光あふれて』(2016年)という高校野球ものの朗読劇を見たのが最後っぽい。4年前…!そりゃあ感覚ないはずだし、そもそもその朗読劇はこんなに自由に動かなかったはず。

ものによってはずっと椅子に座ってたり、歩きながらだったり、そんなイメージだった朗読劇ですが、すごくいい意味で覆されました。

 

もはやストレートプレイじゃん!と思うくらい縦横無尽に舞台を使っていて、とても楽しそうでしたね、特に植田圭輔くん(雨宮役)が…。

本当にお疲れ様です。(見た人にしかわからない感想)でも、ちょこまか動き回る雨宮くんはとても良い後輩感があって可愛かったですね。

植田くんを生で拝見するのは、舞台『おそ松さん』(2016)以来という、こちらも4年ぶりで、本当にお久しぶりな感じだったんですが、あのキュートさは全然変わらないんですね…!いや30代男性をキュートと形容してもいいのかはあれですが…。

霧島さんに振り回される感じが仔犬のようでした。雨宮くん、会社の後輩に1人ほしいです。

 

 

 

しかし、朗読劇って、やっぱり「声」が重要なんだなあと改めて感じました。

動きが制限される分、ということなんだと思うけど。

そこでいうと、鈴木みのりさん(花蓮役)がずば抜けてお上手な印象を受けました。リーガルものなので、難しい単語のオンパレードだったはずですが、なんかもう、何も意識せず聞いていても台詞がすーっと頭に入ってくる。さすがはプロの声優さんだ…!

お名前は存じ上げてましたが、実際に声を聞くのは初めてだったので、プチ感動を覚えました。(セーラー服も良でしたね)

 

 

あとやっぱり主役の荒牧くんはさすがの貫禄というかオーラというか。今年1月のモリステ以来だったので、あまりお久しぶり感はなかったですが、いつ見ても、真ん中を張るのに相応しいなあ…としみじみ感じ入ってしまいました。(霧島の尊大な感じも合間ってかもしれませんが)

 

鈴木勝吾さん(朝倉役)は、朝倉役よりも最後の配役にバチクソ興奮してしまいましたね…。真犯人役のキャスティングが最高すぎて最高でした。彼のゲスい役見たいなあと思っていたのでめちゃくちゃ嬉しいですね。もっとゲスい役やって。

あと、ブラウンのスーツに赤のネクタイはあかん…となりました。

 

 

 

 

お話に関してもとても楽しめたのですが、でも、回収されてない伏線まだあるよね…?とわたしは思うんですけど、どうですか…?

あの継母とか、なんかすごいあやしい匂いするんだけど、何もないのか?原作読めば分かったりするんでしょうか…?(教えてください有識者

 

お話も綺麗にまとまっていたし、なんと言っても休憩なし2時間弱で終わるので(あの西田さんなのに…!)ソワレ後でもゆっくりできるのもよかった。

 

 

 

 

そういえば、9月末に閉館が決まっているニッショーホール、おそらく私にとってはこれが最後の来場になりました。

 

あの、入った瞬間の赤い絨毯とか、地味にしんどい階段とか、よく分からんゆるキャラが描かれた自販機とか、けっこう好きでした。

初めて行ったのはたぶん、とある声優さんのラジオの公開収録だったかな…?緞帳の火消がめちゃくちゃ印象的だったのを覚えています。

 

あとは、舞台のリリイベとかでもちょいちょい行ったかなあ。

 

一生忘れられないのが、

どうしても、泣くほど、死んでも行きたかったニッショーホール開催のイベントにどうやっても仕事の関係で行けず、職場のトイレで泣いたこともありましたね…。1年半くらい前に…。

 

そういう、楽しい思い出も悔しい思い出も詰まったニッショーホール、お疲れ様でした。

最後に行けてよかったです。

 

 

ともあれ、

『法廷の王様』、半年越しに見ることができてよかったなあ、と心から思った公演でした。

残念ながら千秋楽は仕事丸かぶりなので見れませんが、最後まで何事もなく駆け抜けられますように…!